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2006.08.08

あんたたちはみんな気の毒に、牢屋へ入っているようなもんね

 少し若いときの話になるが、ある声優養成所に通っていたことがあった。
 これは私の人生でもかなり希有な体験だった。養成所の授業がではない。生徒30人のうち、男は私を含めて2人しかいなかったのだ。

 私はずっと男女共学校だったから、クラスに女生徒がいるのには慣れている。
 しかし、これほど女生徒の割合が多いのは初めてだった。しかも、当時すでに30間近だった私よりもずっと若い女性ばかりだった。

 こんなとき男はどうするだろう。
 はじめは男同士こそこそしていたが、やがて口には出さないが互いにライバル視するようになっていった。
 このようなところで、男は何を張り合おうとするか。強さか、リーダーシップか。
 それも少しはあるが、第一は、彼女たちをいかに笑わせることができるかだ。

 おそらく、反対に紅一点状態の場合は、女性同士が冗談で張り合う、というようなことは、あまりないのではないか。
 男の場合は、いとも簡単にピエロになってしまうのである。
 まあ、男なんて、笑っていただいて、なんぼのもんだ。

 さて、今日は『ゴーリキー短編集』のうち、残りの4作を読んだ。そのうちの「二十六人の男と一人の少女」は、地下室のパン焼き場で働く男たちと、彼らのアイドルである一人の娘の話だ。
 男たちの幻想は、最後になってうち砕かれる。
「チョッ、畜生め……いけすかない奴ばっかりだわ……」
 という少女の一言とともに。

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