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2006.08.14

音楽は百害あって一利なし?

 孫玄齢『中国の音楽世界』(岩波新書)は、手頃な中国音楽入門書だ。
 中国(周)では士大夫が修めなければならない修養として「六芸(礼・楽・射・書・御・数)」が定められていた。六つのなかのひとつ「楽」は、音楽のことである。
 ほぼ近い時期、「万物は数である」で有名なギリシアのピタゴラスは、学ぶべき学問として「数論・幾何学・音楽・天文学」の4つを掲げたのを思い出す。ここにも「音楽」が入っているのだ。
 東西ともに、必須教養として音楽をあげているのが面白い。

 音楽は、あるときには強力な武器となることもあろう。プロパガンダの道具として音楽は有効だ。
 20年くらい前の話だろうか。東南アジアのどこかの国で、音楽を禁止しようとした話を聞いた覚えがある。
 中国では、博愛主義で有名な墨子は、音楽反対論者だったという。音楽は人民の作業の負担になり、百害あって一利なしとしたのである。
 もちろん墨子は、大いなる勘違いをしていたのだろう。

 また、面白かったのは、中国の葬送行進曲が「君が代」のメロディーと似ているという話だった。確かに元気はつらつとした曲ではないからなあ。
 でも、「君が代」の代わりに新しい国歌をつくるのには反対。別に右翼的な観点ではなくて、おそらく代わりにつくられるであろう「戦後民主主義的」な恥ずかしい国歌が想像できてしまうからである。
 「平和を守りー、自由で明るいー……」
 ああ、考えただけでも鳥肌が立つ。こんな歌なら君が代のほうがまだましだ。

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