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2006.08.17

人の文は苦しみて以て成る

今日は軽い読み物がいいと考えて、淡島寒月『梵雲庵雑話』(岩波文庫)にした。
 寒月は明治期の文人で、趣味人で通っていたらしい。
 この本は、主に、江戸期や、明治初期の回想を中心に編まれている。

 日本で初めて郵便制度ができたころは、配達員が威張っていて、手紙を届けるときに、いちいち、「何のなにがしとは、その方どものことかっ!」と確認したそうだ。
 受け取る方は、「ははーっ」と押し頂く感じだったろう。
 昔の役人はいまより威張っていたのかも。

 私はといえば、こちらがおとなしくしていると、だんだんつけあがってくるヤツが何より嫌いである。
 いままで、何度か、その手の人間を怒鳴りつけたことがある。
 それまで、丁重な口をきいていた男が突然怒鳴りだすのだから、相手にはけっこう効果があるようだ。

 その一例。大江戸線○○駅の改札口にて。
「あの、この切符で都営線にも乗れるんでしょうか」
「……。これは営団線の切符でしょ」
「ということはこの切符じゃ乗れないんですか」
「……。都営線は都営線の切符でしょ」
 いちいち、「でしょ」というのがバカにしたいい方だった。
「でしょ、でしょって、俺に聞いてどうすんだよ! それがわからないから聞いてるんだよ。乗れるのか乗れないのかどっちなんだ。ちゃんと答えろ!」

 困ったことに、年をとるほど、こういうことが多くなってきた。

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