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2007.07.23

いわゆる携帯小説

先日ライターズネットワークの会場で、往来堂さんから購入した、chaco『天使がくれたもの』(スターツ出版)を読む。
シリーズの累計が100万部を超える、大人の知らざるベストセラーだ。
「文章が軽すぎ」「小説とはいえない」「横組み本文の違和感」など、いろいろいわれる携帯小説だが、なぜ、女子中学生や女子高生に人気があるのかわかるような気がした。

ここにあるのは等身大の女子中学生であり、女子高生の精神生活だ。
あふれるばかりのピュアな感性。
ストレートなテーマ&メッセージ。
つまり、わかりやすい。

ある意味では、小説というより、テレビの実話ドラマを見るような感覚だろう。
名作文学といわれる作品のように、問題提起型とは対極にあるようにも見える。
しかし、小説の一つの役割である、自分の知らない、体験したことのない、もう一つの人生を疑似体験するという点では間違いなく同じものだ。

そりゃ、読書家の求める小説の醍醐味とはほど遠いけれど、読めばそれなりに共感できた。
彼女たちの青春と私たちの時代とのギャップは感じたけれど。

まあ、出版界に生息するものとしては、読者となっている彼女たちが、携帯小説をきっかけに、より広い読書体験に踏み込んでいくことを期待するしかないのだが。

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