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2011.09.23

東西歴史書

いま、頼山陽の『日本外史』(岩波文庫全3巻)と、
タキトゥス『年代記』(岩波文庫全2巻)の、
東西歴史書を同時に読み進めている。

『日本外史』は幕末~明治の大ベストセラー。
源氏から徳川家までの武士の歴史を記してある。
幕末の志士たちは、争うようにこの本を読んだ。

しかし、この本、元々は漢文で書かれているのだ。
これがベストセラーになるなんて、現代から見れば
信じられない。
いかに当時の人が漢学の素養をもっていたかということだ。
かの三菱財閥の創始者岩崎弥太郎もこの本を愛読していた。


これに比べれば、現代の政官財の指導者層が読んでいる
本など、子供だましのお手軽本ばかりだ。


一方、『年代記』はローマのティベリウス帝からネロ帝に
至るまでの歴史が生々しく描かれている。
これがめちゃくちゃおもしろい。
権謀術数、裏切り、肉親殺し……。
彼らが権力をとり、維持するのにどんな手段を使ったか、
冷徹な目で描かれている。


両方面白い。
それにしても、明治から百何十年。
日本人の知的レベルは落ちたものだ。

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