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2012.04.10

ランゲルハンス島航海記

1990年代前半、いまはなき博品社から、
「博物学ドキュメント」という
シリーズが続々と刊行された。

挿絵の多い海外の博物書、奇書、怪書ばかりだった。

第1期10冊。
第2期10冊。

ためしに、第1期のタイトルを並べてみると…

『キリン伝来考』B・ラウファー
『奇怪動物百科』J・アシュトン
『ランゲルハンス島航海記』N・N・フリーゼル
『サイと一角獣』B・ラウファー
『中国のテナガザル』R・V・フーリク
『動物と地図』ウイルマー・ジョージ
『ノミ大全』B・ルヘイン
『昆虫のフォークロア』ルーシー・W・クラウセン
『中世動物譚』P・アンセル・ロビン
『シェイクスピアの鳥類学』ジェイムズ・E・ハーティング


どうです。マニア心をそそられるでしょう。
全部そろえたかったけど、ちょっと高価だったので、
気に入ったものだけ何冊か買った。


『ランゲルハンス島航海記』は、
英語の古書の間に発見された
300年前のドイツ語の航海記である。

人を食ったタイトルを見てもわかるように、
まったく架空の物語で、作者も偽名だ。

それにもかかわらず、幻の島に関するもっともらしい
記述に胸をときめかされる。

こんな本を私は読みたいのだ、と再確認した。

あの、ハラルト・シュテュンプケ『鼻行類』
(現在は平凡社ライブラリー)や、
レオ・レオーニ『平行植物』(工作舎)
を彷彿とさせるギミックの快楽。


役に立つ読書?
笑わせるんじゃない!

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