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2012.04.20

「黴(かび)」「爛(ただれ)」

散歩コースに古書店があるとつい立ち寄ってしまう。

最近は、衝動買いするといけないので、
気になった本は、とりあえずすぐ買わないで、
書名、値段、書店名をメモしておく。

こうすると、2回目に見たときは、
それほど欲しくなくなっていたりする。

しかし、店頭の100円コーナーは別だ。
衝動買いもOK!

『日本の文学 徳田秋声(一)・(二)』
(中央公論社)を買う。

「縮図」「あらくれ」のような有名作のほか、

「黴(かび)」「爛(ただれ)」……。

こんなエグい作品名が並ぶ。
日本文学史上でも屈指の尾籠(びろう)なタイトルだ。

よ、読みたい。。。
当時、ケチョンケチョンに貶され、
顰蹙を買った自然主義作品群を読まずにいられようか!
再評価せずして、何のための売文業か!

まあ、それはともかく、
この中央公論の「日本の文学」は、名文学集だ。

私は三島由紀夫が解説を担当した
『内田百閒 牧野信一 稲垣足穂』
の巻を読んで、日本のもう一つの文学史に目覚めた。

その名文学集が風にさらされ、
1冊100円で売られている。
なんか、一抹の寂しさも……。

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