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2014.01.27

草枕

今年は、いろいろまわりの環境に
変化が起こりそうな予感。

現状を打破するためには、
動かなくちゃダメだ。

まあ、とりあえずは、
いま抱えてる仕事を完遂させること。


●『草枕』夏目漱石

古本屋の店先で、岩波『漱石全集』が、
1冊100円で売られていた。
なんたること。
第二巻の「短編小説集」を買った。
分厚い、重い。でも字が大きくて読みやすい。

まずは、最重要作「草枕」を読む。
学生の時に一度読んだから二度目になる。

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される
 意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」

という冒頭のフレーズが有名なこの作品は、
ピアニストのグレン・グールドが愛読書にしていた
と言われている。

語り手は、画工ではあるのだが、
なかなか画を描かない。
画工は、俗世間を抜け出して、
「非人情」の世界に遊びたくて、旅に出たのだ。

句や歌や漢詩を愛した漱石が、
自分の理想郷を求めていたようにも思える。

小説とは言っても、なんら面白い事件が
起こるわけでもない。
ただ、俗みのない、夢のように美しい自然が
臨まれる。
重要な登場人物としては、宿屋の娘、那美がいる。
彼女とて、まるで自然の一部分かのようで、
ふいに現れては、語り手を驚かせる。

小説と写生文のぎりぎりのせめぎ合い。
これは漱石の桃源郷であるのかもしれない。

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