« ラバー・ソウル | Main | 大坪砂男全集1 »

2014.09.23

殺戮にいたる病

9月になってから、生活、というか仕事に
ちょっとした変化がおきた。


●『殺戮にいたる病』我孫子武丸
 (講談社文庫)

乾くるみ『イニシエーション・ラブ』や、
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』
などと同じ叙述トリックものの傑作。

ラストで「あれっ!」と思わせ、絶対、もう一回
最初からざっと読み返さざるを得なくなる。
謎は文章そのものに隠されているので、
映像化は不可能だ。

フェアかアンフェアか、評価が分かれるのも、
叙述トリックものの特徴だ。

異常性欲の持ち主で、猟奇殺人を繰り返す男。
事件は世間を震撼させるが、犯人は息子では
ないかと疑う母親。
そして被害者の一人と面識があった元刑事。

この3人の視点で物語は進行する。
ふー、叙述トリックものは、こうして中身を
紹介するのにも神経を使う。
うっかりするとネタバレしてしまうからだ。

で、すっかり騙された。
何か所か、疑問の生じた箇所を読み返してみると
つじつまはあっている。

少々グロい描写もあるので、苦手な人には
お勧めしない。

|

« ラバー・ソウル | Main | 大坪砂男全集1 »