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2016.10.21

罪と罰

●『罪と罰』ドストエフスキー(新潮文庫上下巻)

最近、古典名作を読み直そうと思い立ち読んだ。
高校生のときに一度読んだはずなのだが、
全然覚えていなかった。

しかし、これ、とても高校生に理解できるような
代物じゃない。
主人公にまったく感情移入できなかった。
昔のインテリゲンチャの悪しき例か。
仕事もしないで、自分勝手な空論をもてあそんでいる。
だが、主人公ラスコーリニコフは、
その理論を実行に移す。つまり殺人を犯す。
実際は貧困という背に腹は変えられない
事情もあったのだけれど。

完全犯罪のはずが予審判事ポルフィーリイに疑われ、
追い詰められていく。
反省もなく往生際の悪い主人公。
しかし、聖女のような娼婦ソーニャに出会い、
自分でも思いがけない変容を遂げていく。
最後には、ソーニャへの愛で救済される、
という話なのだが。
青少年にお薦めできるような内容とは言いかねる。

もう一回読めば、また違う読み方ができるのかも
しれない。
そこが、名作の名作たるゆえんか。

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