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2016.12.16

君にさよならを言わない

●『君にさよならを言わない』七月隆文(宝島社文庫)

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の作者の
ハートフル・ファンタジー。
『ぼくは明日』がまあまあ面白かったので読んでみた。
事故が原因で霊が見えるようになった主人公が、
出会った霊の望みを叶えていく連作短篇集だ。

たとえば、最初の短編は、6年前に死んだ、主人公の
初恋の相手との叶わなかった約束を果たす物語だ。
短いながら爽やかな余韻を残す作品たちだ。

しかし、このところ、暫く親しんできた久生十蘭を
読んできた目で見ると、いかにもライトだ。
物足りない感も残る。
まあ、比べろというほうが無理かもしれない。
現代の多くの読者はこのライト感を求めているのだろう。

先日、若い知人に澁澤龍彦の小説を勧めたら、
漢字が多くて、1ページ目でリタイアしたと言っていた。
まあ、それはそれでいいのかもしれないけれど。

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