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2017.08.12

火刑法廷

●『火刑法廷』ジョン・ディクスン・カー(ハヤカワ文庫)

カーは、徹底的に密室殺人や不可能犯罪に
こだわった作家だ。
といっても、まだ、『皇帝のかぎ煙草入れ』しか
読んでいないのだが。

本書も、関係者全員が鉄壁のアリバイをもつ。
そして、壁に消える婦人の姿、
棺のなかからの死体消失。
事件はミステリアスな影をまとう。

また、編集者のスティーヴンズが預かった原稿に
そえられた70年前の女性毒殺魔の写真は、
なんと自分の妻マリーにそっくりだった。

毒殺魔と妻マリーの関係は?
その後のマリーの不可解な行動。
事件は混迷の度合いを深める。

最後に事件はみごとに解決されるのだが、
そのあと、さらに読者は煙にまかれることとなる。

古きよきミステリー黄金時代の傑作。

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