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2017.10.29

百鬼園随筆

●『百鬼園随筆』内田百間(新潮文庫)

内田百間(ひゃっけん・本当は門構えに月)は、
怪異小説を得意とした。
私は、それらの怪異小説を偏愛している。

かねてから、私は恐怖とユーモアは、
紙一重だと思っている。
恐怖を描く作家は、またユーモア感覚も
優れている。

百間も、またしかり。
その随筆には、たくまざるユーモア感覚が
横溢している。

飄々としていて無邪気であり、それでいて、
日常が一変、すれすれで怪異空間に、
変貌を遂げようとする。

ふつう、随筆といえば、なんともない、
身辺雑記となりがちだが、
百間先生は一味違う。
そんな馬鹿なと思いながらも、
一種異様な非日常に引き込まれてしまう。

百間先生の作品は、小説であれ随筆であれ、
つい、美酒を飲みたくさせられる。
最高の酒のつまみなのである。

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