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2019.04.22

悪魔の手毬唄

●『悪魔の手毬唄』横溝正史(角川文庫) 

『悪魔が来りて笛を吹く』に続けて読んだ。 
舞台は兵庫県との境にある岡山県の鬼首村 
(おにこべむら)。 
この村には、いまでは高齢者しか知らない 
不思議な手毬唄がある。 

事件はこの手毬唄の歌詞をなぞるように、 
起きてゆく。 
クリスティの『そして誰もいなくなった』 
などでもお馴染みの趣向だ。 
ただし、この手毬唄の存在が発覚するのは、 
すでにいくつかの殺人が起こったあとだ。 

横溝正史の作品を読んでいて感じるのは、 
「血」の問題だ。 
血は争えないというが、血が事件を引き起こし 
ていく。 
本作でも「血」は重要なキーとなっていた。 
「血」が現在の事件と二十年前の迷宮入り事件 
を結びつける。 

横溝正史の魅力の一つはまさしく、日本人の 
「血」の問題をテーマにしていることだと思う。

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